こんにちは、ディーターです。
今回は私の考えるNISAの理想の積立金額について解説させて頂きます。
実際には理想の積立額は人それぞれ違うに決まっていますが、今回の話があなたが積立金額を決める際の参考になったら嬉しいです。
では解説させて頂きます。
今回は、まずある程度お金に余裕がある人にとっての理想の積立金額を説明し、一番最後に私の推奨する理想の積立金額を説明します。
まず積立金額を決める際に一番重要なポイントですが、NISAの生涯投資上限は1,800万円で年間の投資上限が360万円という点です。
投資というのは、長期的に経済が成長していくということに賭けるものなので、複利の力を最大限発揮させるためにはできるだけ長期間、そしてできるだけ大きな金額を投資した方が良いというものでした。
ですから、本来一番良い結果が得られるはずなのは上限一杯の金額を最短で積み立てることのはずです。
つまり毎年1月1日に年間上限の360万円を入金することを5年間続け、1,800万円の枠を使い切るのが最強のはずです。
実際に色々なシミュレーションをしてみると、よほど特殊な株価の変動がない限り、この方法が最強でした。
ただ、そんな誰でもわかりきっている情報を理想の積立額なんて言うわけが無いことはわかりますよね?
そもそも積立といってるのに一括で360万円とか、前提が崩壊しています。
せめて毎月積み立てるということで、30万円を12ヶ月としましょう。
毎月30万円を5年間。
そうです、確かにこれなら最強の積立投資でしょう。
でも実際に毎月30万円を投資できる人なんてほとんどいないですよね?
そんなことができる人は余程の無駄遣いでもしない限り、お金の心配とは完全に無縁の人だと思うので、これも理想の積立金額ではありません。
ただ実際にはSNSとかの意見では毎月30万円を最速で積み立てるつもりにしている方もいます。
私はできるだけ若い年齢のうちに資産1億円を作ることを目標にしていますが、それでもこの方法だけは推奨できません。
仮に年収1,000万円とかあって月々30万円の投資をすることができる人であってもです。
もし年収1億円ある人なら、もうNISAなんてやる必要もないと思うので、ここでは年収1,000万円くらいのかなりの高年収の方を例に考えてみます。
年収1,000万円もあると税金も高くなるので、手取り年収はざっくり言うと750万円くらいになります。
それがしっかり12等分されるなら月々の手取りは60万円くらいありますが、もし会社員の場合はボーナスも含めた金額が年収となります。
このような高年収サラリーマンの方の場合はおそらくボーナスもかなり高額であることが予想されるので、手取り月収は50万円くらいになるのではないでしょうか?
年収1,000万円の方は高年収に属するので、ある程度良い家に住んでいて、良い車に乗っていて、結婚もされていることが多いでしょう。
子供の教育費にはしっかりとお金を賭けたいと思っている方もいらっしゃると思います。
この方が、もしNISAで毎月30万円の積み立てをしようと思ったら、ボーナスを除くと月々約20万円くらいで生活しなければいけないことになります。
特に贅沢をしていない1人暮らしの生活費が約15万円くらいと言われているので、こんなのは絶対に無理なことがわかりますよね?
ボーナスも生活費に充てて、あまり贅沢をしないでなんとか達成できるかどうかというレベルです。
ちなみに年収1,000万円以上の人の割合は全体の5%くらいです。
つまり世の中のほとんどの人が毎月30万円の積立なんて無理で、もしできたとしても相当色々なことを我慢しないと不可能な数字です。
ただしここで朗報です。
NISAで毎月30万円積み立てる意味は全くと言ってよいほどありません。
その理由は、毎月20万円でも15万円でも得られるリターンは大差ないからです。
年利5%くらいの複利を想定した場合、毎月の積立が15万円と30万円では2倍も違うのに、15年後の期待リターンはせいぜい10%程度しか変わりません。
毎月30万円投資していた場合、15年後に3,400万円くらいになっているなら、毎月15万円投資していても3,000万円くらいになっているんです。
ちなみに、15年後にはどちらも1,800万円の投資上限枠を使い切っているため、ここから両者に差はなく永遠に10%程度の差しかありません。
こんなのだったら、無理して30万円を投資する意味は全くと言って良いほど無いですよね?
ちなみに毎月15万円積立と毎月10万円積立の差も10%程度しかありません。
先ほどの例で言うと毎月10万円積立も15年行った場合、資産は2,700万円くらいになる想定です。
つまりここで一つの結論が出ました。
毎月15万円以上の積み立ては、はっきり言って労力と釣り合わないので、お金が余ってしょうがない人以外は積み立ててはいけないということです。
ちなみに毎月5万円の積立の場合は15年後はまだ元金900万円しか投資が完了していないので15年後の時点では少し差が出ます。
ただ、30年後の元金1,800万円の積立が完了した時点では差も大分縮まります。
お金にかなり余裕がある人の場合、最適な投資金額は毎月10~15万円くらいですが、無理して高い金額を積み立てる必要は全くありません。
頑張れば積立は可能だったとしても、毎月余るお金が減って余裕が無くなってしまうようなら金額を下げた方が良いです。
NISAをする人としない人の差はかなり大きいですが、やっている人の金額の差は大したことないということを覚えておいてください。
さあ、ここまでは一部のお金に余裕がある人だけ考えれば良かったことですが、ここからは全員に考えて頂きたいことです。
まず大事なのは、NISAは何も、一度積立金額を決めたら変更できないような制度ではないということです。
基本的には多くの人は年齢が上がるにつれて収入も高くなることが多いですし、お子さんがいる家庭では子供が成人してからの方がかかるお金は減ります。
お金に余裕があるときに金額を大きくしたら良いだけなんです。
今回の話で一番伝えたかったことは、積立金額にかなり差があったとしても、最終的にできる資産はそこまで大きく変わらないということです。
そんな僅かな得のために、無理して今の生活を苦しくするなんて本末転倒ということです。
本末転倒、これ何かに似ていませんか?
そうです。ポイントが欲しいから買う必要もない物を買うのと同じようなことです。
私のようにどうしても1億円を達成したい人間はNISAの上限枠1,800万円を使い切る必要がありますが、老後の不安を無くすため2,000万円くらいを作れば十分という方にとっては、そもそも1,800万円も投資する必要は全く無いんです。
ということで、今回は最後の最後にどんでん返しの結論になりましたが、これを聞いてあなたが実際にいくらの積立を行うかは全てあなたが決めることです。今回の話が少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧頂き、本当にありがとうございました。ディーターでした。