【51】 レバレッジ投資とは何か?【前編】

こんにちは、ディーターです。

今回はレバレッジ投資とは何かということについて解説させて頂きたいと思います。
レバレッジと言っても奥が深すぎるので、証券口座で買えるレバレッジ商品についての解説となりますが、前編の今回はレバレッジ投資の危険性を解説させて頂きます。

ではいつものように、全く知らない方でもわかるように順を追って説明します。

まず、レバレッジというのは、日本語で言うと「てこの原理」のことで、小さな力で大きな効果を発揮するものを言います。

投資で言うと、小さな資金で大きなお金を動かせることになります。
これを聞くと、最高じゃないか!と思う方もいるかもしれません。
確かに上手く行けば最高ですが、ただ、悪い方向に行った場合は最悪です。

例えばレバレッジ10倍と言うのは1,000円のお金で1万円分の株が買えるということです。
差額の9,000円は証券会社が一時的にお金を貸してくれるという形になります。

あまりお金がない人でも大きなお金を動かせるので、これは素晴らしいと思いますよね?
いきなりレバレッジ10倍という大きな数字を出してしまいましたが、これはほぼ確実に投資ではなくギャンブルになります。

以前にも紹介した私の大好きな言葉で「この世の中で、借金をしてまで買う価値のあるものは、ほぼ存在しない」というのがありますが、これはレバレッジ投資にもあてはまります。

レバレッジ投資で一番有名なものはFXなので、まずはFXを例にレバレッジ投資がどういうものか説明することにします。

皆さんがFXに興味深々になってしまったら困るので、FXの仕組みをあまり詳しくは説明しませんが、
少しだけ説明すると、FXには強制ロスカットという、「予想と逆の方向に価格が動いて含み損が一定の水準を超えてしまった場合、追加でお金を入金しないと強制的に現時点の価格で決済させてもらいますよ?」という制度があります。

当然、お金が無い人が無理して大きな金額の取引をしているわけなので、追加入金の余裕などなく、強制ロスカットされて損失が確定するわけです。
ロスカットが無かったらさらに損失を拡大させて、借金を抱えてしまうこともあるので、ロスカット自体は妥当な制度だとは思います。

このように、私のような多くの頭の悪いギャンブラーがたくさん破産してしまうため、日本ではレバレッジの上限は25倍までに規制されています。
これに対して、海外のFX業者にはレバレッジ1,000倍くらいの業者がたくさんあります。
世の中には多くの抜け道が存在し、日本では禁止されていても、インターネットから海外の証券会社に登録し取引することは違法ではないため、普通に取引できてしまいます。
頭の悪い人を救うためのレバレッジ規制なのに、もっと頭の悪い人は自分からリミッターを外してしまうわけです。
1,000円で100万円分の取引ができるわけですから、相当ヤバイ世界です!

FXはドル・円・ユーロなどの通貨を買うのが基本ですが、コモディティと呼ばれる金や原油な経済指標などに連動した商品も購入することができます。
そこで私はこう考えたわけです。

コモディティ商品なら長期的にみたら値上がりするので、これにレバレッジを賭けたら最強じゃないか?
ヤバイお金持ちになれてしまうと思ったわけです。

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実際やってみるとレバレッジの威力は恐ろしく、1日で1万円とか稼げたりしました。
時給1000円だったら10時間以上働かないと手に入らないお金が、ただ数回ボタンをクリックするだけで手に入るというのは、あまりにも嬉し過ぎました。
私はこのときは既に500万円以上の借金があったため、まともに働いて返せるわけがないと思っており一攫千金だけを夢見ていたクーズーでした。

そして、もっと大きく稼ぐために、仕事の給料が入った直後に15万円のお金をFX口座に入金しました。
もちろん15万円も入金できる余裕があったわけではなく、なくなったらヤバイお金です。
もし無くなったら確実に生きていくことができない金額です。

結果は、一週間もせずロスカットされました。

15万円が全てなくなりました。
人生の終わりを覚悟した瞬間でした。

でも不思議なことに、1ヶ月生き延びることができたんです。
当然、光熱費は全て滞納しましたし、もやしすら贅沢に感じるような、ゴマ塩ご飯を毎日のように食べていました。
人間本当にお金が無かったら、ほとんど使わないでも生きていけるんだということを実感した瞬間でもありました。

そして1ヶ月ぶりに給料が振り込まれて、先月の負けに懲りた私は、入金額を10万円に抑えました。
なんか自分で言っていて笑ってしまいます。
この人ヤバイですよね?

そして今度は3日で10万円が消えました。

もちろん私は、インターネットでデイトレの勉強はたくさんしたし、ダウ理論とかグランビルの法則とかも勉強して、値下がりしそうな場面では損切などもしてロスカットされないように全力を尽くしていたにも関わらずですよ?

そしてまた1ヶ月乗り切り、次の給料日ですが、さすがにもう懲りたので、今度は5万円しか入金しませんでした。
もうロスカットは本当に嫌だったので、レバレッジも極力小さくし、物凄く安全策で取引をしました。
これが功を奏し、なんと資金が3週間持ちました。

ただやはり残念ながら1ヶ月乗り切る前にロスカットされました。

いくら頭の悪い私でも流石に気づきました。
FXで楽して一攫千金は無理なんだと。
というよりもおそらく、究極の貧乏生活を続けることに限界が来ていたから入金をやめたんだと思います。

それ以降は、本当にたまにしか入金することはなくなり、入金するにしても1万円くらいまでしか入金していません。

ちなみに、地に落ちた私の名誉を少しでも挽回するために言っておきますが、借金1000万円から400万円以下まで減らせたのは、ギャンブルでお金を稼いだのではなく、無駄な支出を減らしたのと仕事での収入を増やしただけですからね?

私は前にも言いましたが、苦労して貧乏生活を味わったことが人間性を変える大きなきっかけの一つだったと思っています。
それは仕事をクビになって給料12万円の生活を体験したことでした。

苦労して貧乏生活を味わったことに関しては、この3ヶ月間ギャンブルで負けたことも、同じくらいインパクトがあったことだと思うんですが、残念ながらギャンブルで負けて底辺の生活をした経験では、私の考え方や人間性は何も変わりませんでした。

ギャンブルで大きなお金を失ったとしても、もしそれがあなたの人生に大きな影響を与えてくれるのなら、ギャンブルに使ったお金も価値ある出費だと思います。
でも残念ながら私はギャンブルに負けても何も得ることができませんでした。
おそらく私以外の多くの人もきっとそうだと思います。
ですから、ギャンブルというものには大金を投入する価値はないと思いますよ。

では最後にまとめですが
・レバレッジ投資は少額で大きなお金を手に入れる可能性がある。
・でもそれが毎回上手く行くわけがなく、一度甘い汁を吸ってしまうとその誘惑からなかなか抜け出せなくなり、結果的に最初に得した金額以上に損をすることになる。
・苦労は人を成長させるが、ギャンブルでの苦労は人を成長させてくれない。
でした。

最後までご覧頂き、本当にありがとうございました。ディーターでした。

この記事を書いた人

30代後半、無職、借金1000万円の状態から、考え方を変えるだけで人生いくらでも大逆転できることに気づいてしまう。

現在は個人事業主として働きながら借金を返済中。
借金はまだ数百万円ある状態にも関わらず、毎日幸せを感じながら生活している。

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