こんにちは、ディーターです。
今回はNISAの投資戦略として、どの投資信託を買えば良いのか解説させて頂きます。
今回提案させて頂く戦略が必ず一番良い結果になるという保証はできませんが、ただし誰も否定はできない戦略のはずです。
今回の話が何か少しでも参考になれば幸いです。
NISAの成長投資枠ではETFや個別株を買うことができるということは説明しましたが、つみたて投資枠では投資信託しか購入できません。
そこで今回は必ず全ての人が購入することになる投資信託では、何を購入するべきかを解説します。
まず結論だけを先に言います。
S&P500か全世界株式(オール・カントリー)
を買えば問題ないです。
ちなみにそれらとほぼ同じ値動きをするファンドなら、多少違うものでも大丈夫です。
はいはい、知ってますよ。って思いましたよね?
では何故これで良いのかを説明するときがついに来ました。
理由も分かっていないものをずっと持ち続けることなんてできませんもんね。
説明するのが遅くなってしまいごめんなさい。
インデックスファンドがアクティブファンドより優れているということは説明しましたが、では何故アメリカなのか、何故全世界なのかです。
理由1.【過去の実績、そして現在の圧倒的No.1がアメリカだから】です。
世界中のどの国も昔のその国と比べたら経済は成長してきました。
でも世界中のどの国と比べても順調に素晴らしいペースで経済成長を続けてきたのがアメリカなんです。
大不況に陥って一時的に株価が暴落するときはあったとしても、そのあともすぐに復活して、ここまで安定的に右肩上がりで価格が上昇してきたのがアメリカの経済指標S&P500だけなんです。
もちろんアメリカのNYダウ工業平均株価なんかもほぼ似たような動きはしてきましたが、要はアメリカ最強ということです。
例えばバブルの時期なんかは日本がアメリカを抑えて世界一だったんですがバブル崩壊後はずっと低迷してきて30年前と比べても給料は全く上がってない、というか下がっているわけです。
最近は日経平均株価なんかも少し復活してきたとはいえ、さすがに30年間も保有した投資信託が全く値上がりをしなかったら発狂してしまいますよね?
日本人なら日本を応援したいという気持ちは分かりますが、ただ現実問題として成長していないという実績がある日本に大金を投資するのはかなり勇気が要りますよね?
そして現在の全世界の時価総額を見たときに約半分をアメリカが占めています。
S&P500や全世界株式(オール・カントリー)は時価総額加重平均型と言って全ての株価の平均を単純に計算した値ではなく、時価総額の大きさに連動した値になっています。
つまり世界No.1企業のAppleの1株とみんなが知らないような会社の1株ではAppleの株価の方に重点をおいて計算されるわけです。(みんなが知らないような会社と言ってもS&P500に選出されるくらいですから優秀な会社であることは間違いありません)
ということで、全世界株式(オール・カントリー)を購入したとしても半分はアメリカを購入しているのと同じことになるわけです。
理由2.【今後も成長していくことが予想される】
日本は少子高齢化が進み、人口がどんどん減っているというニュースはよく聞きますよね?
実は人口が減っているというのは日本だけではなく、先進国の中で人口が増え続けているのはアメリカだけだというのは知っていますか?
世界人口は増え続けているって聞くけど本当なの?と驚く人もいるかもしれないですが、基本的に人口はある程度まで増えたらそこからは減っていくことになります。
世界人口が増え続けているのは、目覚ましい発展をしていて人口が増えている国も多いため減る速度より増える速度が早いというだけです。
なんでいきなり人口の話をしたのかというと、人口増加と経済成長はほぼイコールだからです。
もちろん完全にイコールではないですが、人が増えたら当然ですが消費は増えるし、消費が増えたら生産も増えます。
その結果GDPも増えて、経済も成長するというのがほぼ確実の流れです。
そして今後の人口予測でもアメリカはこれからも人口は増え続けて行くという結果が出ています。
ここまでの話で、アメリカか全世界かどちらかを買えば良いということはある程度納得して頂けたと思います。
ではここから後半戦です。
じゃあS&P500と全世界株式(オール・カントリー)はどちらを買えば良いの?という問題ですがこれが最大の問題です。
これは全ての投資家が必ず一度は悩む問題で、アメリカが良いという人もいれば全世界が良いという人もいて、多くの方がそれぞれの根拠もたくさん挙げていて、要は結論の出ない永遠のテーマみたいなものです。
私やあなたよりも遥に頭の良い人がたくさん議論しても、結局どちらの方が良さそうかという結論すら出ていないので、つまりわからないというのが正しい答えです。
分からないのだから考えても無駄とは言いませんが、こういう理由であなたがこっちを買いたいと思ったらそれで正解なんです。
ではS&P500と全世界株式(オール・カントリー)のそれぞれのメリットデメリットを軽くだけ挙げさせて頂きます。
S&P500を買うメリットですが
今までの実績として、全世界株式(オール・カントリー)を買うよりもS&P500を買う方が高い利回りを出してきています。
およそ全世界株式(オール・カントリー)が年利5%~7%くらい、S&P500が年利7%~9%くらいという想定で良いと思います。
やはりなんといっても強いのはアメリカなので、内訳の半分がアメリカの全世界株式(オール・カントリー)よりも全部アメリカのS&P500の方が良い結果になるのは当然ですね。
では次にS&P500を買うデメリットです
今まではS&P500の方が成長が高かったけど、これからもそうとは限らないということです。
実際に先ほど説明したようにバブル期は世界No.1はアメリカではなく日本でした。
そして新興国の成長がとてつもなかった時期もあります。
さらに言うと、今の経済成長率の推移から見て、この先数十年後には世界一の経済大国は中国になっている可能性がかなり高いです。
次に全世界株式(オール・カントリー)を買うメリットですが
今後もアメリカが強い成長を続けるかどうかわかりませんが、アメリカが強かったとしても他の国が強かったとしても、どちらにしても全世界株式を持っていればその恩恵を受けられるということです。
どこが来てもハズレがないので、こんなに安心なものはないですね。
さらに最近はインドの成長なども目覚ましく、S&P500を持っていただけではその成長の恩恵を受け取ることはできません。
次に全世界株式(オール・カントリー)を買うデメリットですが
全世界を買うということはどの国が来ても確かに恩恵を受け取れますが、全然成長しない国の株というのも一部保有することになるため、全体としてみたら利回りはそこまで期待できない可能性があります。
実際に現時点までの成績では全世界株式(オール・カントリー)の利回りはS&P500の利回りよりも低くなっているため、今後逆転するという誰もが納得する根拠を挙げるのは難しいです。
さあ、これを聞いてみなさんはどちらを買うでしょうか?
どちらが正解かは誰にもわからないので、どちらを買うかは自分自身の信念に従って決めてください。
ちなみに私自身はずっとS&P500を買おうと思っていました。
理由は、やはり今までの実績でS&P500の方が利回りが高いので、どちらが良いかわからないのにわざわざ利回りの低い全世界株を選ぶ理由がないと思っていたからです。
もうアメリカと運命共同体で良いやと思っていました。
ただ、半年ほど前からやっぱり全世界株を買おうという気持ちに変わりました。
その理由は、アメリカは株価が過剰に上がり過ぎたとかインドが凄いとか言う話を良く聞き、全世界株ならハズレはないのだから、最高の利回りはたたき出せなかったとしても失敗も無いし、そっちで良いかなと思うようになったからです。
あとアメリカの中でも特に強いのはAppleとかMicrosoftとかTeslaとか超有名企業だし、それなら個別株を自分で買えば良いかなと思ったからです。
誤解しないで頂きたいのはこれはNISAの成長投資枠で買うわけではなく、一般の税金がかかる特定口座で運用しようと思ったのです。
NISAでは1,800万円分全て全世界株を買います。
こいつは何を言っているんだ?と思うかもしれないですが、多くの人にとって借金が無い状態でNISAで1,800万円分のインデックスファンドを購入したら、生涯でやるべき投資というものはもうほぼ完了しています。
4%ルール以外の理由でインデックスファンドを取り崩すことさえなければ、あとはあまったお金を自由に使って良いんです。
個別株を買うというのは割とギャンブル性が高いですが、NISAを1,800万円積み立てたら、後は好きなだけギャンブルをして良いということです。
後々個別株でギャンブルするのを楽しみに(笑)、NISA1,800万円積立のモチベーションを高める戦略にしようと思うようになりました。
みなさんにはギャンブルはおすすめしませんが、何か達成したときには自分へのご褒美があるとやる気にもつながるのでおすすめですよ?
ちなみに、NISAで1,800万円分のインデックスファンドを購入したら、もう生涯でやるべき投資はほぼ完了していると言いましたが、中にはそれでも老後のお金が無くなってしまう人もいます。
もしそうなったら、自分は神に選ばれた一部の少数派に入ってしまったかと誇りに思って、笑いながら一生働いて暮らしましょう。
働くということは、実際にはあなたが思っているよりはるかに楽しいことなので大丈夫です。
あと最後に補足ですが、S&P500に連動する投資信託は何種類かあって
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・V・S&P500)
iFree S&P500インデックス
など他に何種類もあるのですが、違いは手数料が違ったり、純資産総額つまりはどれだけたくさんの人が購入しているかの違いなどです。
これについてもどれがベストかなんて言えません。
例えばチョコレートにしても明治とかロッテとか森永とかいろいろありますが、どれが一番良いとは言えないですよね?
手数料にしてもそこまで大きくは変わらないので、どれでも良いのではないかと思っています。
チョコレートを買ったはずなのにクッキーだったなんてことはないので安心してください。
正直、そこまで徹底的に全会社を調べ尽くして比較検討する時間なんてないですし、そうしたところで一番良いのがどこかなんて分からないと思います。
私自身は一番有名で信用度も高く手数料も最低水準のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で良いんじゃないかなと思っています。
これについては全世界株についても同じで、何種類かありますが
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
で良いんじゃないかなと思っています。
少し長くなりましたが投資信託の戦略解説はこれで終わります。
最後までご覧頂き、本当にありがとうございました。ディーターでした。